元気が出る話のおすすめ!

★「抱きしめて!」☆

 最近は小学校などでは外国人教員による国際理解の授業が行われている。

 これはある小学校での話。
 週末、生徒たちの様子がどことなく疲れているように見えた。

 そこで、女性教員が次のような宿題を出した。
 「家の大人に抱きしめてもらいなさい」
 すると、生徒たちの間からは、
 「うそ~」「やだよ~」「できないよ」などの声が上がった。

 しかし、週明けの月曜日、ほとんどの子供が宿題をこなしてきた。
 ほとんどの生徒たちが元気を取り戻しているように見えた。

 抱きしめるだけでいい。
 よけいな言葉はいらない。

 それだけで人は元気になれるのだ。


元気が出る話Pick Up!

 今は亡き美空ひばりにはこんなエピソードがある。

 それは友人の家に行くため、タクシーに乗ったときのこと。
 降りる時に財布を忘れたことに気がついた。
 「私は美空ひばりです。友だちの家に来たんだけど、
 お財布を忘れちゃって。友だち方お金を借りてきますから。
 ちょっと待っててください」

 ところが、運転手は本気にしない。
 このときのひばりはスッピンで地味な服装だったのだ。

 「どうしたら信じてくれますか?」
 「そうだな。歌を歌ってくれたら、本物か偽物かわかりますよ」

 ひばりは仕方ないので、『リンゴ追分け』を歌った。

 歌を聴いた運転手は驚いた。まさしくあの美声である。

 「あれー、ホントにひばりさんだ。疑ったりしてすみませんでした」
 大感激した運転手はひたすら謝った。

 「それで料金はおいくら?」
 「とんでもない。結構です。
  ひばりさんの歌をタダで聴くわけにはいきません。
  しかも、私1人のために歌って頂けるなんて。
  どうもありがとうございました」

 さすがは美空ひばりと思わせるエピソードである。

 そんなひばりは生前、「カキクケコの精神」で、
 新しいものに目を向けることを人に勧めていたという。

 「カ」は感謝することに照れない。
 「キ」は緊張感を楽しむ。
 「ク」はくつろぐ。
 「ケ」は決断力。
 「コ」は好奇心を持ち続けること。

 これって僕らが生きる上での指針にもなるね。

 歌手の千昌夫さんはまさしく天国と地獄を味わった。
 かつては大変な資産家として超リッチな生活を送っていたが、
 バブル崩壊で巨額の借金を背負うはめになった。

 そんな千さんが上京した時の話。

 小さいころから歌手になると決めていた彼は、
 高校の修学旅行で上京する時、うまい手を考えついた。

 あらかじめ宿泊する旅館に「ハハキトク スグカエレ」という電報を
 打っておき到着するや先生に見せた。

 そして、作曲家の遠藤実さんの家に直行。自分の歌を聴いてくれと頼んだ。
 3日間粘った末、遠藤さんは根負けし、歌を聴くことになった。

 ところが、自己流で歌ってきたので、ピアノの伴奏と合わない。
 すると、千さんはこう言ったのだ。
「先生、そのピアノ止めて、俺に一人で歌わせてください」

 遠藤さんはとにかく高校だけは卒業するように、千さんを諭して帰らせた。
 やれやれと思っていると、ほどなく岩手県から荷物が届いた。

「そうか、いろいろ迷惑かけたお礼にリンゴでも送ってきたんだろう。
 見かけによらず感心な奴だ」

 遠藤さんが中を開けると、なかには布団一式が入っていたのである。
 驚いていると、千さんが玄関から姿を現わし、こう言った。

 「先生、それは俺が寝る布団ですよ」

 大成する人間にはこれくらいの図々しさと粘りが必要なのだろう。

 そんな千さんは、今は自ら「歌う借金王」と名乗って営業を続けている。
 人間、これくらいタフに生きられたらいいよね。

 「経営者には愚かしさに耐えて、時には愚か者になる能力が必要である」
 かつて慶応大学商学部の清水教授はこう言った。

 社長の条件は何か? と聞かれれば、普通は能力と答える人が多いと思う。
 しかし、清水教授は「愚か者」であることの必要性を説くのだ。

 じつは、この言葉の裏にはこんなエピソードがある。
 清水教授が愛知県の中堅メーカーに行った時の話。
 そこの社長がこう言った。
 「社員はわしが何か提案すると、よってたかって反対する。
  みんなわしをバカにするんですわ」

 しかし、怒ってはいない。ニコニコしている。

 「そんな時、社長はどうするんですか?」
 清水教授が尋ねると、
 「うん、反対させおいてね。もっとも悪い結果を想定している意見はどれか、
  探すんです。で、最悪の結果を招いても会社が潰れないとわかったら
  ゴーサインを出すんです」

 清水教授によれば、この社長は自由な議論ができる雰囲気を作り出すために、
 わざと愚かさを装っているのだという。

 「頭が良さそうに見せたり。やさいいことをわざと難しく言ったりする人に
 ろくな経営者はいない」
 清水教授はこう言う。

 この話は社長に限らず部課長クラスでも言えそうだ。
 人間は時には能力がないフリをすることも必要なのだろう。

 人気作家村上春樹氏にはこんなエピソードがある。

 それは高校3年の時のこと。
 早稲田大学の文学部を受験すべく、勉強のラストスパートに入っていた。

 そんな彼のために母親が破魔矢を買ってきてくれた。
 息子の合格を祈る親としては当然の行為である。

 ところが、村上氏のとった行動は意外なものだった。

 何とその破魔矢をわざと折ってしまったのである。
 理由がいかにもクールな文体で知られる村上氏らしい。
 「それで落ちるくらいならその方がいい」

 結果は見事合格。

 結局、運というのは自分で「運ぶ」ものなのであろう。


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